トップページ >在りし日のシェフ近野 > シェフのこと> スィングジャズを最後の曲に

スィングジャズを最後の曲に

シェフの葬儀では、出棺の時の音楽(最後の見送りの曲)を

「イン・ザ・ムード」にしました。


明るい曲調で、皆様驚かれたかもしれませんが、
故人が生前愛していた曲を最後に、と思いました。

皆様にはわざわざ足を運んで最後の見送りにお越し頂きました。
シェフを見送る音楽というより、
シェフからの、お見送りに来てくださった皆様への最後の、
お客様へのお見送りの曲、
そう思うと、
あの人が生涯好きだった曲こそが、
あの人らしいイメージかと思って。


「イン・ザ・ムード」などの

スィングジャズはとても軽快で明るく
景気がいいイメージですよね。ウキウキするような。
正にシェフらしい音楽で最後のお見送りを手伝えたと
私は思っています。
シェフらしい、本当にあの人らしい明るい曲で最後を飾れてよかった。

シェフは辛気臭いのが嫌いな人でした。
皆が自分のために集まってくれるのに、悲しい雰囲気を嫌がったと思います。

せっかくわざわざお越しいただいた皆様には楽しんでほしい、リラックスして欲しい、
幸せになってほしい、そうやっていつも自分のできる最善の方法で
おもてなしをする人でした。

ですから、もし悲愴感ある涙で見送る曲が流れたら
きっとそれはシェフの心情にそぐわない、
そう思います。

葬儀までの2,3日間で、音楽を流すのにどうしようかと
何が一番好きだったかしら、、、、とずっと想い出せないでいて、
いつも店でかけていたBGMやカラオケで好きだった曲も選びましたが、
御通夜の当日の朝、目が覚めた時に、ふと思い出したのでした!

「あ!そうだ!!シェフは デキシージャズが好きだってよく言っていたわ!
 ビックバンドが好きだって、、、グレンミラー楽団とか大好きだった!!」


そして慌ててシェフがお世話になっていたドラムレッスンの先生に
電話をして、曲名などを教えてもらって、急いですぐにCDを買って
葬儀に間に合いました。

生前よく言っていました、好きな音楽のジャンルは
「デキシーランドジャズ」
それから「ビックバンド」とかも大好きで、グレンミラー楽団も好きでした。

若い頃、ドラムを叩いていたそうで、またクラリネットも好きで持っていました。

「イン・ザ・ムード」も好きでしたが
「茶色の小瓶」が一番好きだったようなことも言っていました。

出棺の曲には威勢のいい「イン・ザ・ムード」を選曲しました。

お通夜の朝、ふと頭に出てきたのは、、、シェフが教えてくれたのかな?
と、そんな気がします。

(暗い曲で悲しく見送るなよ、
 皆さんが悲しまずに元気になれるように明るく見送れよ)
まるでそう私に教えてくれた気がします。たぶんそうです。

シェフは享年56歳でした。

March 10, 2007 | Com (0) | Tb (0) | マダムの日々想い トップページへ↑

trackbacks

trackbackURL:

comments

コメントを投稿

(はじめてコメントされる場合、管理者の承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。再度コメントを投稿する必要はありません。)